アガルートや資格スクエアなど司法試験予備試験講座をリリースするオンライン予備校が増えるなか、新たに登場したのが加藤ゼミナールです。
人気講師2人が講義を担当しているためスタート直後から評判になりましたが、配信等の遅れや問い合わせ解答の遅さなど課題も指摘されています。
この記事では、加藤ゼミナールの評判と口コミ(司法試験予備試験講座)を紹介します。
加藤ゼミナールの評判は?
加藤ゼミナールは、資格スクエアの司法試験講座を担当していた加藤喬先生が立ち上げたオンライン予備校です。
「インプットとアウトプットを統合した新スタイルの講義」がキャッチフレーズで、最短合格を目指す受験生をターゲットにしています。
新興のオンライン予備校らしく、効率特化のカリキュラムとリーズナブルな価格設定、人気講師による講義が特徴です。
ただし、人気の高まりとともに価格が引き上げられてきており、今後も右肩上がりで高くなっていく可能性はあります。
アガルートや資格スクエアの戦略に似ているね。
加藤ゼミナール予備試験講座のパックプラン・単品講座
合格パックは、学習期間と選択科目の有無で4種類設定されています。
加藤ゼミナール | 選択科目あり | 選択科目なし |
---|---|---|
予備試験合格パック 1年合格プラン (視聴期限:23年8月末) | 602,800円 569,800円 | 547,800円 514,800円 |
予備試験合格パック2022年開講 2年合格プラン (視聴期限:24年8月末) | 657,800円 624,800円 | 602,800円 569,800円 |
予備試験合格パック2023開講 (視聴期限:25年9月末) | 698,000円 628,000円 | 648,000円 583,200円 |
予備試験合格パック2023年開講 +答案添削ゼミ (視聴期限:25年9月末) | 998,000円 898,200円 | 928,000円 835,200円 |
法科大学院合格パック2023 | 498,000円 | - |
合格パックに含まれる講座は次のとおりです。
- 導入講義:約20時間
- 基本7科目の基礎講義:約300時間
- 基本7科目の総まくり講義:約110時間
- 基本7科目の予備試験過去問講義:約50時間
- 選択科目対策講義(労働法・経済法から選択):約30~40時間
- 基本7科目の短答対策講義:約50時間
- 実務基礎科目対策講義:約30時間
単品講座は次のとおりです。
講座 | 講義時間 | 税込価格 |
---|---|---|
入門講座 | 約300時間 | 398,000円 |
総まくり講座 | 約130時間 | 150,000円 |
基礎問題演習講座 | 約70時間 | 150,000円 |
予備試験過去問講座 | 約50時間 | 120,000円 |
司法試験過去問講座 | 約133時間 | 150,000円 |
令和3年予備試験7科目解説講座(単年度販売) | 約4時間 | 12,000円 |
労働法速習テキスト講座 | 約34時間 | 40,000円 |
労働法重要問題100選講座 | 約17時間 | 40,000円 |
労働法司法試験過去問講座 | 約18時間 | 40,000円 |
経済法速習テキスト講座 | 約15時間 | 40,000円 |
経済法司法試験過去問講座 | 約20時間 | 40,000円 |
法律実務基礎科目の インプット講座 | 約10時間 | 40,000円 |
予備試験過去問講座 | 約30時間 | 60,000円 |
単品講座を組み合わせたパックプランも豊富なので、学習経験者が必要な講座だけ購入することもできます。
資格スクエアの人気講師2名が担当
加藤ゼミナールの講師は、代表の加藤先生を含めて3名です。
- 加藤喬
- 高野泰衡
- 加藤駿征
加藤先生と高野泰衡先生は、オンライン予備校資格スクエアで教鞭をとられていた人気講師です。
高野先生は、LEC、伊藤塾、資格スクエアの司法試験・予備試験講座を歴任し、30年近くの講師生活で多数の合格者を輩出しています。
特に初学者向けの分かりやすい説明に定評があり、高野先生の講義を受けるために予備校を選ぶ人も少なくありませんでした。
2022年2月に資格スクエアから加藤ゼミナールに移籍され、早くも人気講師として活躍されています。
加藤先生は、労働法1位で司法試験を突破し、資格スクエアの司法試験講座を担当していた実力派講師です。
加藤ゼミナールを立ち上げた後もメイン講師の一人として、講義を担当されています。
過去問分析力の強みを活かした自作教材の評判が高く、なかでも労働法講座は高い業界シェア率を誇ります。
加藤ゼミナールと資格スクエア
加藤先生の講義は、既に資格スクエアでは購入できなくなっています。
一方で、高野先生の講義については8期に限り視聴可能です。
ただし、加藤ゼミナールの予備試験合格パックと資格スクエアのフルパッケージは、高野先生が講義を担当されていること以外別のものです。
出典:加藤ゼミナール公式サイト
もちろん、資格スクエア司法試験予備試験講座にもメリットはたくさんありますが、「同じ高野先生だし、実績や知名度もあるから。」と言って安易に資格スクエアを選択するのは危険です。
どちらを受講するか迷う場合は、両講座をチェック・比較してみてください。
加藤ゼミナールの評判とよい口コミ
加藤ゼミナールの良い評判・口コミは次のとおりです。
- 価格が安い
- 講義の質が高い
- 教材の質が高い
加藤ゼミナールの評判と良い口コミ①:価格が安い
加藤ゼミナールは、新興校らしくリーズナブルな価格設定になっています。
予備校 | 税込価格(割引価格) | 分割払い |
---|---|---|
加藤ゼミナール | 698,000円 | 有(最大24回) |
アガルート | 【2022年版】 ・通常版:768,460円(691,614円) ・ライト版:657,800円(592,020円) 【2023年版】 ・通常版:932,800円(839,520円) ・ライト版:822,800円(740,520円) | 有(最大60回) 12回払いまで手数料0円 |
伊藤塾 | 1,182,700円~ | 有(最大60回) |
LEC | 1,062,870円~ | 有(最大36回) |
辰已法律研究所 | 835,300円 | 有(最大60回) |
Wセミナー | 439,000円~ | 有(最大36回) |
資格スクエア | 759,000円 | 有 |
スタディング | 128,000円 | 有(最大36回) |
最安値のスタディングには及びませんが、オンライン予備校では最も安い価格設定です。
分割払いにも対応しており、24回払いを選択すれば月々の支払いはジムなどの習いごとと同じくらいで済みます。
視聴期限を短くしたり、他校から乗り換えたりすれば、さらにリーズナブルな価格で申し込むことができます。
リリース後は10%OFFクーポンを利用できます。
ただし、割引制度が再受講割引と他校受講割引くらいしかなく、割引率も最大20%と高くありません。
また、高野講師と加藤喬講師による答案添削付きのオフラインゼミ月のプランは税込998,000円で、約30万円も価格が跳ね上がります。
オフラインで合計10回のゼミが受けられるプランですが、リーズナブルな価格というメリットはなくなります。
加藤ゼミナールの評判と良い口コミ②:講義の質が高い
加藤ゼミナールの入門講義を含むメイン講義は高野先生が担当しています。
司法試験予備試験業界で「初学者向け講義なら高野先生」と言われるレベルの分かりやすい講義は、現在も健在です。
実際のところ、高野先生が参画した2022年2月以降に加藤ゼミナール受講生が増加し、講義に対する良い口コミや評判も一気に増えてきました。
加藤先生が担当している総まくり講座や労働法関連も、学習経験者には好評です。
特に労働法講義は評判が高く、他校生がピンポイント受講するケースも増えています。
選択科目で労働法を選ぶなら、加藤先生の講義は有力な選択肢です。
加藤ゼミナールの評判と良い口コミ③:教材の質が高い
教材の質の高さについても、良い口コミが増えてきています。
加藤ゼミナールの教材は大部分を加藤先生が作成しており、入門講座は、加藤先生が作った教材で高野先生が講義を進めるスタイルです。
通常、講師と教材作成者が別だとかみ合わない部分が出てくるのですが、そうした課題を指摘する声も見当たりません。
また、論証集の評判は、ロー生を中心に高まっています。
論証集は司法試験予備試験講座のある各予備校が出していますが、複数使ってみて加藤ゼミナールのものを選ぶ受験生もいるようです。
加藤ゼミナールの評判:その他
大手予備校を利用して挫折し、加藤ゼミナールに乗り越えて良かったという口コミも見かけます。
司法試験予備試験の学習方法は合う合わないがあり、昔ながらの網羅的学習が合わなかった受験生の中には、加藤ゼミナールのインプット・アウトプットを統合した新スタイルが合うケースもあるようです。
加藤ゼミナールの評判と悪い口コミ
加藤ゼミナールの評判と悪い口コミもチェックしていきます。
- 講義が難しい
- 合格実績が非公表
- 質問対応がイマイチ
加藤ゼミナールの評判と悪い口コミ①:講義が難しい
まず、加藤先生の講義が難しいという口コミを見かけます。
他科目の講義は話す内容が難しく、対応するテキストの説明も分かりにくいところがあるようです。
また、模範答案の課題を指摘する口コミもあります。
一方で、高野先生の講義は、メリットでも触れたとおり分かりやすいと評判です。
加藤ゼミナールの入門講座の講義は高野先生が担当しているので、少なくとも法律の学習経験がないまま受講しても行き詰まる心配は少ないでしょう。
加藤先生についても、労働法は講義もテキストも業界トップレベルと言われており、他校生が加藤先生の講義を受講することも珍しくありません。
加藤ゼミナールの評判と悪い口コミ②:合格実績が非公表
加藤ゼミナールは合格実績を公表していません。
新興校にはやむを得ないことですが、高い実績を公表している伊藤塾やアガルートと比較すると見劣りしてしまう部分です。
ただし、高野先生が参画してから資格スクエア受講生の予備試験合格者数が上昇(公表では2020年時点で合計200名超)したことを踏まえると、今後、実績を伸ばす可能性は秘めています。
公式サイトには合格者の声が掲載され始めています。
加藤ゼミナールの評判と悪い口コミ③:質問対応がイマイチ
加藤ゼミナールの質問制度は、加藤先生にブログに書き込む形式です。
講義画面から質問できる資格スクエア、Facebookグループで他人の質問や回答まで閲覧できるアガルートと比較すると物足りなさを感じます。
ブログに質問した内容に回答がつかないケースもあるようです。
DMトラブルもツイートされていましたが、難関資格ほどサポート制度が重要なので、質問対応への口コミは気になりますね。
また、冒頭に紹介した口コミのように、動画講義の配信遅延を指摘する口コミも複数見かけます。
予備試験の勉強は長丁場とはいえ、勉強を始めたいときに講座が納入されず始められないのは大きな課題です。
どの予備校でも起こりうることですが、スタッフ対応等が問題にされていますね。
この点、同じオンライン予備校でもアガルートの予備試験講座は納期遅延がなく、適切な時期に適切な講座がリリースされています。
加藤ゼミナールの評判・口コミまとめ
加藤ゼミナールは、高野先生と加藤先生という実力派の人気講師の講義や教材、リーズナブルな価格設定が大きなメリットです。
一方で、新興のオンライン予備校なので、合格実績やサポート体制などに不安を感じる受験生は少なくないようです。
まずは、サンプル講義やテキストをチェックしてみて、自分に合うかどうか確認してみてください。
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