大手予備校のWセミナー(TAC)は、司法試験予備試験の講座も開講しています。
大手の歴史と実績がある一方で、看板講師の離脱など気になる口コミ評判が多いです。
この記事では、Wセミナー(TAC)の予備試験講座の口コミ評判とメリット・デメリットについて解説します。
・Wセミナーの予備試験講座に興味がある人
・大手予備校で予備試験の勉強をしたい人
予備試験講座のある予備校・通信講座8校をリサーチした結果のうち、Wセミナーに絞って書いています。
私自身は、アガルートの1年合格カリキュラムを利用して勉強中です。
最短ルート合格を目指すなら
目次
Wセミナー(TAC)の予備試験講座
Wセミナー(早稲田セミナー)とは、TACが運営する大手の資格試験予備校です。
司法試験・予備試験などの法律系や公務員試験の対策講座を中心に開講しています。
2009年からWセミナーを運営しているTACも有名な資格予備校ですが、両校の講座は競合しないように工夫されています。
Wセミナーの予備試験講座は、以前は中村充先生(現在はBEXAなどでフリー講師)という看板講師が有名でしたが、現在は御堂地雅人先生が担当しています。
リーズナブルな価格設定や、教材の質の高さが評判です。
Wセミナーの予備試験講座の一覧
Wセミナーが開講している初学者向けの予備試験講座をまとめました。
講座 | 内容 | 価格 |
ハイブリッド予備合格フルパック (全200回)Web通信講座 | 予備試験に必要な講義と答練に重要判例答練を加えたプラン | 589,000円 649,000円 |
ハイブリッド予備合格スタンダードパック (全171回)Web通信講座 | 予備試験に必要な講義と答練がセットになったプラン | 499,000円 549,000円 |
ハイブリッド予備合格ベーシックパック (全137回)Web通信講座 | 知識のインプットとアプトプットの基礎を学ぶプラン | 429,000円 469,000円 |
価格は税込(赤字はキャンペーン価格)
DVD通信講座は+130,000~135,000円
初学者が一から予備試験の勉強をして合格する力をつけるのにおすすめなのは、「ハイブリッド予備合格フルパック
(全200回)」です。
重要判例答練なしのスタンダードパックでも合格は何とか可能ですが、答練がないベーシックパックだけだと厳しいでしょう。
学習経験がある人は、「超速逐条パック(予備フルパック、予備総合パック、総合パック、論文パック)」や単品講座から受講する講座を選択できます。
- 超速逐条予備フルパック(全163回)
- 超速逐条予備総合パック(全149回)
- 超速逐条総合パック(全121回)
- 超速逐条論文パック(全101回)
- 論文セレクト過去問分析講義(全20回)
- 論文力完成パック(全68回)
- 予備試験合格答練パック<基礎答練付>
- 論文基礎答練
- 重要判例答練
- 予備試験論文応用答練
勉強時間を十分に確保できるなら、初学者でも超速逐条パックシリーズで短期合格を目指すことは可能です。
でも、社会人で忙しい人には向きません。
Wセミナーの予備試験講座の価格
Wセミナーの予備試験講座の価格は、他の講座よりも低く設定されています。
予備校 | LEC | 伊藤塾 | アガルート | 資格スクエア | スタディング | 辰已法律研究所 | 資格スクール大栄 | Wセミナー |
価格 (税込) | 1,062,870円~ (966,245円~) | 1,114,900円~ (1,044,545円~) | 932,800円 (848,000円) 652,960円 (593,600円) | 877,800円 (798,000円) | 142,780円 (129,800円) | 835,300円 (759,363円) | 896,170円 (814,700円) | 649,000円 (590,000円) 589,000円 (535,454円) |
Wセミナーはハイブリッド予備合格フルパック(全200回)Web通信講座、その他は初学者向けコースの価格を表示しています。
大手予備校と比較すると半額程度の価格です。
スタディングは例外ですが、アガルートなどの通信講座と比較しても安くなっています。
Wセミナーの割引制度
Wセミナーの予備試験講座には、次のような割引制度があります。
名称 | 対象 | 割引率 |
TAC/Wセミナー生割引制度 | 一定の講座を申し込んだ人 | 30% |
他校学習経験者割引制度 | TAC/Wセミナー以外の予備校などで司法試験対策講座を受講していた人 | 最大30% |
他資格合格者割引制度 | 以下のいずれかの資格を取得している人 ・公認会計士 ・税理士 ・社労士 ・弁理士 ・司法書士 ・行政書士 ・宅地建物取引士 ・国家公務員試験合格者 | 20% |
法科大学院性バックアップ制度 | 法科大学院在学生 または 卒業生 | 20% |
TAC/Wセミナー生割引制度 | 一定の講座を申し込んだ人 | 50% |
短答合格者割引制度 | 過去に短答式試験に合格した人 | 30% |
割引制度を利用すれば、Wセミナーの講座をさらにお得に利用することが可能です。
運営元であるTACの講座が条件になっている割引制度や条件がややこしいものもあるので、詳細な条件はWセミナー公式サイトを確認してください。
Wセミナー予備試験講座の合格実績
Wセミナーは予備試験講座の実績を公表していません。
ただし、実績を公表していないのはWセミナーに限ったことではありません。
予備試験講座で実績を公表しているのは伊藤塾とLEC、資格スクエアくらいです。
Wセミナー(TAC)の予備試験講座の気になる口コミ評判
Wセミナーの予備試験講座には、次のような気になる口コミ評判があります。
- 中村先生がいなくなり、4Aメソッドがなくなっている
- 各講座を担当している講師数が少ない
- 司法試験予備試験講座は縮小傾向
中村先生がいなくなり、4Aメソッドがなくなっている
ブログ
Wセミナーの看板講師と言えば中村充先生、中村先生と言えば4Aメソッドが有名なのですが、現在のWセミナーには中村先生はもうおられません。
ツイッター
中村講師の4Aメソッドが気になってWセミナー覗いてみたんだけど、もういないみたい。
新しい講師も気をはいてる感じだけど、評判どうなんだろ。
かつてのWセミナーには、中村充先生という圧倒的な看板講師がおられました。
「4Aメソッド」という独自の勉強法を踏まえた講義の評判が良く、中村先生の元で学びたいという受験生が毎年たくさんWセミナーを受講していた時代もあったほどです。
でも、中村先生はすでにWセミナーを去られています。
4Aメソッドも中村先生が考案・講義で実践された内容なので継承されていません。
中村先生は現在、資格対策講座に特化したオンライン学習サービス「BEXA」でフリー講師をされており、4Aメソッドを学びたいならBEXAの講義を受講する必要があります。
各講座を担当している講師数が少ない
ブログ
Wセミナーにはハイブリッドや超速逐条など複数のコースがありますが、各コースをほぼ1人の講師が担当しています。
大手やオンライン予備校では少なくとも3人程度の講師がいるので、ほぼ1人というのはどうしても少ないと感じてしまいます。
ツイッター
Wセミナーって御堂地講師しか見かけないんだけど。
他の講師いないの?
Wセミナーの予備試験講座は2人の講師が担当しています。
- 御堂地雅人先生:ハイブリッドパックコース(初学者向け)
- 上原広嗣先生:超速逐条コース
御堂地正人講師
御堂地先生は、社会人として働きながら、初学者から予備試験ルートで司法試験に合格された人です。
自身が受験生の頃につまづいたポイントを踏まえ、受講生がつまづかないよう先回りしてフォローする講義に定評があります。
大手法律事務所で弁護士として働きながらWセミナーで司法試験・予備試験受験生の指導をされています。
中村先生の後任としてWセミナー予備試験講座の看板講義を担うというプレッシャーのかかる状況でも淡々と講義をこなし、今では受講生から信頼されるポジションを勝ち取っています。
働きながら受験勉強をした経験を踏まえ、効率的な学習法やモチベーション維持の方法なども教えてもらえるのも魅力です。
上原広嗣講師
上原先生は、早稲田大学政治経済学部卒業後、慶應義塾大学法科大学院修了して2006年司法試験に合格されています。
弁護士法人で弁護士として働きながら、Wセミナーで超速逐条シリーズの「超速逐条基礎講義」の講師として活躍中です。
実務家ならではの具体的な説明に定評があります。
講師数が少ない
御堂地先生と上原先生のキャラクターが出た講義は受講生から人気がありますが、一方で「講師数が少ない」という指摘も散見されます。
大手予備校では伊藤塾が15人近く、LECも10人近くの講師を抱えていることを考えると、Wセミナーが少ないと言われるのも無理はありません。
司法試験予備試験講座は縮小傾向
ブログ
Wセミナーは司法試験予備試験講座を縮小しているという話を聞きます。
実際、講師数が少ないですし、受講生も他の大手予備校と比較すると少ないと言われています。
ツイッター
Wセミナーの予備講座って受講生少ないよね。
TAC運営だし安心して受講したんだけど…ダメだったら次は違うところにするかな。
Wセミナーの司法試験予備試験講座については、事業を縮小しているのではないかという指摘があります。
公式の発表はなくうわさに過ぎないようですが、受講生からは「受講者数が少なく活気がない」「スタッフの対応も今いちになっている」といった声も聞こえてきます。
Wセミナー(TAC)の予備試験講座の良い口コミ評判
Wセミナーの予備試験講座には、次のような良い口コミ評判があります。
- 社会人でも無理なく学習できる
- 講座価格が安い
- 短答必修アプリが使いやすい
社会人でも無理なく学習できる
ブログ
予備試験のオンライン講座は、1年~1年半くらいの勉強期間を想定している講座が多いです。
しかし、時間のある学生ならともかく、忙しく働いている社会人にはまとまった学習時間を確保するのは簡単ではありません。
短期間で合格したいと思っても勉強に割ける時間は短くなりがちです。
Wセミナーの予備試験講座は2年間の勉強を想定しているので、余裕をもって勉強に励むことができます。
ツイッター
2年って長いけど、2年あれば働きながらでも何とか合格できると思ってWセミナーを選びました。
他の予備校には1年合格コースもあるけど、短期間に詰め込むことになるんだろうから働きながらは厳しいと思う。
Wセミナー予備試験講座のハイブリッドコースは、約2年かけて司法試験予備試験の合格を目指します。
働きながらで勉強時間が短くなる人でも、2年の間に着実に知識をつけて合格を目指すことが可能です。
「2年間の勉強時間を想定しているということは、それだけ覚える内容も多いのではないか」と思うかもしれません。
でも、Wセミナーのカリキュラムは、合格点を取ることを目指した内容です。
合格点を取るために「正答しなければならない問題」を確実に取るための講義や演習が準備されているので、効率的に勉強を進めることができます。
講座価格が安い
ブログ
Wセミナーの予備試験講座は、大手予備校の中では断トツに安いです。
伊藤塾と比較すると半額以下で、「こんなに安くて良いの?」と思ってしまいます。
ツイッター
Wセミナーの予備試験講座って何でこんなに安いの?
オンライン予備校より安いって、逆に何か心配になるんだけど。
Wセミナーの講座価格は、大手予備校の中で最も安く設定されています。
オンライン予備校の資格スクエアやアガルートと比較しても安いうえ、キャンペーン期間中ならさらに安価で受講できます。
「安かろう悪かろう」を心配するかもしれませんが、長年の講座運営で蓄えられたノウハウが詰まったカリキュラムになっており、講師による講義も評判です。
短答必修アプリが使いやすい
ブログ
Wセミナーの学習システムは今一つなのですが、短答必修アプリはダウンロード必須です。
自宅以外でも時間と場所を選ばず、一問一答形式なのでスキマ時間でも勉強できます。
ツイッター
通勤中は短答必修アプリで勉強してる。
シンプルなんだけど繰り返すと知識が定着するから、講義後の復習用に使ってるよ。
Wセミナーの予備試験講座には、短答必修アプリというサービスがついています。
司法試験予備試験の合格者が選んだ、「絶対に正解する必要のある問題」が一問一答形式で出題され、知識の定着度をチェックすることが可能です。
合格者なら全問正解できるレベルの基礎的な問題が多いので、誤答するようならそのジャンルを徹底的に勉強する必要があります。
シンプルなのですが、スキマ時間の勉強にはちょうど良いです。
また、自分の苦手分野も分かるので、知識の定着度を知るのに適しています。
Wセミナーのオンライン学習システムは今一つ
Wセミナーの通信講座は、オンラインで講義を視聴できるというレベルです。
オンライン予備校のような、レジュメの表示や学習フロー、進捗管理、メモ機能といった学習サポート機能はありません。
そのため、自宅のパソコンで講義を視聴し、テキストは製本版を使うという勉強スタイルになります。
Wセミナー(TAC)の予備試験講座が向いている人
口コミ評判を踏まえると、Wセミナーの予備試験講座が向いているのは次のような人です。
- 2年間かけて予備試験の勉強をしたい人
- 大手予備校の講座を安く受講したい人
- 働いていて忙しい人
Wセミナーの初学者向け講座は、2年かけて司法試験予備試験の合格を目指すので、忙しい社会人でも無理なく勉強できます。
また、大手予備校の中ではずば抜けて価格が安いので、費用を抑えつつ「大手で勉強している」という安心感を得ながら勉強したい人には最適です。
こんな人には向いていない
一方で、次のような人には向いていません。
- 効率的に勉強して短期間で合格したい人
- 中村先生の講義で予備試験の勉強をしたい人
- いつでもどこでも勉強したい人
Wセミナーは通学講座がメインの予備校で、通信講座のような効率特化のカリキュラムではありません。
働きながら効率的に合格を目指したいなら、オンライン予備校のアガルートや資格スクエアが向いています。
また、かつてのWセミナー看板講師である中村先生の4Aメソッドを習得したい人は、BEXAの講義を検討してみてください。
Wセミナーの通信講座は「講義はオンライン、その他はオフライン」というスタンスなので、スマホ学習がメインになるならスマホ特化のスタディングの方が向いていると言えます。
割引クーポンなど16万5,000円相当の参加特典がもらえるからです。
Wセミナー(TAC)の予備試験講座のまとめ
Wセミナーの予備試験講座のメリット・デメリットをまとめました。
Wセミナー | 内容 |
メリット |
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デメリット |
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メリット・デメリットを踏まえると、Wセミナーの予備試験講座が向いているのは次のような人です。
- 2年間かけて予備試験の勉強をしたい人
- 大手予備校の講座を安く受講したい人
- 働いていて忙しい人
ただし、予備試験講座を選ぶときに最も大切なのは「自分に合うかどうか」です。
口コミ評判が良く、記事を読んで自分に合うと思っても、講義の内容が合わなかったり、テキストが好みではなかったりすることもあります。
そのため、まずはWセミナーの公式サイトにアクセスし、無料講義の視聴やテキストの閲覧をしてみてください。
自分の目で見て耳で聞いて納得した講座なら、受講した後で後悔することはないはずです。
もし、効率的に学習して予備試験に短期合格したいなら、アガルートの1年合格カリキュラムが有力な選択肢です。
通信講座ながら、予備校以上に質の高い講義・テキストと手厚いサポート体制で、高い合格実績を叩き出しています。
スキマ時間を活用するための工夫が随所に見られ、働きながら受講するのに最適です。
|予備試験の1年突破を目指すなら|