・あなたに向いている資格
働きながら資格の勉強をするのは、今では社会人の常識です。
個人の力が問われる時代になり、スキルアップのために30代から資格取得を目指す人は急増しています。
でも、「どの資格を取れば転職や昇給に役立つのか分からない」という人も少なくありません。
この記事では、30代におすすめの難関資格について、現役の予備試験受験生が紹介します。
目次
30代の男性・女性におすすめの難関国家資格
30代におすすめできる難関国家資格は、次のとおりです。
30代におすすめの難関資格 | 学習期間 | 学習時間 | |
司法試験・予備試験 | 2年~ (1.5年~) |
5000時間 (3000時間) |
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司法書士 | 1.5年~ (1年~) |
3000時間 (2000時間) |
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弁理士 | 1.5年~ (1年~) |
3000時間 (2000時間) |
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行政書士 | 9ヶ月~ (6ヶ月~) |
1000時間 (600時間) |
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社労士 (社会保険労務士) |
9ヶ月~ (6ヶ月~) |
1000時間 (600時間) |
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中小企業診断士 | 9ヶ月~ (6ヶ月~) |
1000時間 (600時間) |
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土地家屋調査士 | 9ヶ月~ (6ヶ月~) |
1000時間 (600時間) |
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税理士 | 簿記論 | 5ヶ月~ (3ヶ月~) |
500時間 (400時間) |
財務諸表論 | 5ヶ月~ (3ヶ月~) |
500時間 (400時間) |
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所得税法 | 6ヶ月~ (4ヶ月~) |
700時間 (600時間) |
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法人税法 | 6ヶ月~ (4ヶ月~) |
600時間 (500時間) |
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選択科目 (7科目) |
3ヶ月~ (2ヶ月~) |
各150~500時間 (各100~400時間) |
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宅建士 (宅地建物取引士) |
3ヶ月~ (2ヶ月~) |
300時間 (200時間) |
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管理業務主任者 | 3ヶ月~ (2ヶ月~) |
300時間 (200時間) |
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賃貸不動産経営管理士 | 2ヶ月~ (1ヶ月~) |
100時間 (100時間) |
勉強期間と勉強時間は、働きながら学習した場合の標準的な期間(カッコ内は予備校や通信講座を利用した場合)です。
税理士の選択科目は、相続税法、消費税法、酒税法、国税徴収法、住民税、事業税、固定資産税の7科目です。
最も簡単な国税徴収法は150時間(3ヶ月)程度、最も難関の相続税法は500時間(5ヶ月)程度の勉強が必要になります。
30代で取得できる難関国家資格の解説
では、30代で取得できる難関国家資格について、一つずつ紹介します。
2019年の平均年収は436万4000円(国税庁「令和元年分民間給与実態統計調査結果」)です。
難関資格の有資格者の平均年収と比較してみてください。
司法試験・予備試験
学習期間 | 2年~(1.5年~) |
学習時間 | 5000時間(3000時間) |
試験日 | 短答式は5月、論文式は7月、口述は10月 |
合格率 | 1.8~3.9%(2011~2018年度) |
有資格者の平均年収 | 7,190,000円(+2,830,000円) |
司法試験は、弁護士・検察官・裁判官になる資格が得られる、日本の最難関資格の一つです。
有資格者(弁護士)の平均年収は、一般的な社会人の平均年収より283万円も高くなっています。
予備試験とは、司法試験の受験資格を得るための試験です。
ロースクールを卒業していない場合、予備試験に合格して司法試験を受験する資格を得る必要があります。
出典:伊藤塾
予備試験には短答式試験、論文式試験、口述式試験の3種類あり、全てに合格する必要があります。
合格率は1.8~4.16%と司法試験より低く、最難関試験の一つです。
法律初学者が独学で予備試験に合格するには約5000時間かかりますが、対策講座を受講すれば効率的に勉強できます。
例えば、口コミで評判のアガルートなら、通信講座で最短ルート合格を目指せます。
専業で受験勉強ができるなら、伊藤塾の講座も選択肢に入るでしょう。
専業の受験生や法学部出身者でも予備校や通信講座を利用するのが一般的です。
法律初学者が働きながら独学で合格するのは現実的とは言えず、自分に合った講座を利用することが重要になります。
多くの受験生が利用しているのは、高い合格実績を誇るアガルートと伊藤塾です。
・法律のプロとして独立したい人
・最難関資格にチャレンジしたい人
司法書士
学習期間 | 1.5年~(1年~) |
学習時間 | 3000時間(2000時間) |
試験日 | 毎年7月の第1日曜日 |
合格率 | 2.8~4.4%(2010~2019年度) |
有資格者の平均年収 | 4,510,000円(+146,000円) |
司法書士は、 登記申請の書類の作成や法務局への提出を行う専門職です。
合格率は2.8~4.4%と低く、難関資格の中でも特に狭き門となっています。
雇われ勤務の年収は平均を少し上回るレベルですが、独立・開業して年収1000万円以上を稼ぐ人もたくさんいます。
司法書士試験に合格するには独学で約3000時間かかるので、働きながら勉強するなら予備校や通信講座を利用するのが一般的です。
講座を利用すれば、約2000時間まで勉強時間を短縮できます。
また、近年は働きながら合格を目指せる通信講座がいくつも登場し、社会人受験生にはありがたい状況となっています。
特に、スタディングの予備試験講座は、価格の安さやスマホ一つで学習できるシステムが社会人に人気です。
・登記分野で独立したい人
・法律事務所や司法書士事務所の勤務経験がある人
弁理士
学習期間 | 1.5年~(1年~) |
学習時間 | 3000時間(2000時間) |
試験日 | 毎年5月中旬~下旬 |
合格率 | 6.5∼10.7%(2010年~2019年度) |
有資格者の平均年収 | 5,760,000円(+1,400,000円) |
弁理士は、特許権や実用新案権などの知的財産の専門家です。
合格率は6.5~10.7%で、司法書士試験よりは高いですが、資格試験の中では低い部類に入ります。
平均年収は576万円ですが、太いクライアントの数や経験年収によって年収が大きく異なります。
大手企業の知財部勤務や特許事務所を開業している弁理士なら、年収1000円超も珍しくありません。
司法書士と同じく独学で合格するには3000時間程度かかります。
そのため、知財関連の仕事をしている人でも、予備校や通信講座を利用する人が大半です。
人気なのは、過去の実績と高い合格実績を誇るLEC東京リーガルマインドです。
・知的財産分野で独立したい人
・企業知財部や特許事務所の勤務経験がある人
行政書士
学習期間 | 9ヶ月~(6ヶ月~) |
学習時間 | 1000時間(600時間) |
試験日 | 毎年11月の第2日曜日 |
合格率 | 4.8~15.7%(2010~2018年度) |
有資格者の平均年収 | 3,930,000円(-434,000円) |
行政書士とは、行政関係の書類の作成や提出を行う専門家です。
合格率は4.8~15.7%ですが、近年は10~15%前後となっています。
平均年収は一般よりも40万円ほど低い393万円ですが、地域やジャンルにより1000万円を超える人も少なくありません。
独学での合格には1000時間程度かかり、複数回受験してやっと合格する人もたくさんいます。
でも、予備校や通信講座を利用すれば、働きながらでも効率的に学習できるようになります。
有名なのは伊藤塾やフォーサイトですが、合格率が高いのは通信講座のアガルートアカデミーの行政書士講座です。
2020年度の合格率は67.2%で、受講生の5人に3人以上が合格するという結果を叩き出しています。
・行政手続分野で独立したい人
・初学者から法律系資格を取得したい人
社労士
学習期間 | 9ヶ月~(6ヶ月~) |
学習時間 | 1000時間(600時間) |
試験日 | 毎年8月の第4日曜日 |
合格率 | 2.6~9.3%(2010~2018年度) |
有資格者の平均年収 | 4,730,000円(+366,000円) |
社労士(社会保険労務士)とは、社会保険、労務管理、年金などの専門家です。
合格率は2.6~9.3%と低めで、年度によっては司法試験の合格率も下回っています。
平均年収は473万円と一般より高めで、資格給を設定している職場も多いです。
働きながら勉強する人が多い資格ですが、独学で一発合格できる人は限定的です。
合格者の多くは、通信講座や予備校を利用して効率的に学習を進めています。
人気なのが、スマホ一つでスキマ時間に学習して合格を目指せるアガルートアカデミーの社労士講座です。
・社会保険・労務管理・年金分野で独立したい人
・勤務先などで社会保険や労務管理に携わっている人
中小企業診断士
学習期間 | 9ヶ月~(6ヶ月~) |
学習時間 | 1000時間(600時間) |
試験日 | 毎年8月 |
合格率 | 3.1~5.8%(2010~2018年度) |
有資格者の平均年収 | 7,000,000円(+2,636,000円) |
中小企業診断士は、中小企業の経営コンサルができる唯一の国家資格です。
合格率は3.1~5.8%で、司法試験・予備試験並みに低くなっています。
有資格者の平均年収は700万円(概算)と高いですが、クライアントの数や案件によって変動が大きいです。
働きながら資格取得を目指す人の多い資格ですが、1次試験・2次試験ともに問われる範囲が幅広いです。
2次試験(記述式)は試験範囲の深い理解が求められるので、独学での合格はハードルが高いと言わざるを得ません。
そのため、スタディングなど診断士資格に強い通信講座を利用する人が多くなっています。
スタディングは代表が診断士講座の担当講師、診断士ゼミナールは診断士に特化した通信講座です。
いずれも働きながら学習できるシステムや工夫が導入されており、毎年多くの社会人受講生が受講しています。
・中小企業の経営コンサルに携わりたい人
・仕事で中小企業の経営コンサルに携わっている人
土地家屋調査士
学習期間 | 9ヶ月~(6ヶ月~) |
学習時間 | 1000時間(600時間) |
試験日 | 毎年10月の第3日曜日 |
合格率 | 7.7~9.5%(2010~2018年度) |
有資格者の平均年収 | 4,260,000円(-104,000円) |
土地家屋調査士とは、不動産登記と土地の境界の専門家です。
合格率は毎年10%以下と低めで、10人に1人合格できるかという難関資格と言えます。
平均年収は一般より低いですが、勤務先の規模や開業するかどうかで年収が大きく変動します。
不動産業界で働く人がステップアップのために受験することが多い資格で、受験生の大半が社会人です。
長らLECと東京法経学院が2強でしたが、最近はアガルートアカデミーが参入し、予備校に通う時間がない人を中心に受講生を伸ばしています。
・不動産業界への転職を考えている人
・不動産業界で登記や土地の境界の仕事に携わっている人
税理士
学習期間 | ・科目合格:5ヶ月(3ヶ月)~ ・官報合格:2.5~3年(2~2.5年) |
学習時間 | ・科目合格:150時間(100時間)~ ・官報合格:2450~2800時間(2000~2300時間) |
試験日 | 毎年8月上旬 |
合格率 | 12.8~17%(2010~2018年度) |
有資格者の平均年収 | 8,920,000円(+4,566,000円) |
税理士になるには、11科目中5科目に合格(官報合格)する必要があります。
平均年収は公認会計士と合わせた数値。
税理士は、税務の専門家です。
合格率は12.8~17%と高めですが、税理士になるには11科目中5科目に合格する必要があり、通常は数年がかりで合格を目指すことになります。
税理士の平均年収は、難関資格の有資格者の中でも高い892万円です。
税理士試験は、試験制度の特殊性や科目の専門性の高さゆえに独学での合格は相当にハードルが高いです。
そのため、専業の受験生でも予備校や通信講座に通う人が多くなっています。
大手予備校のTACとLECが高い合格実績を誇りますが、いずれも通学講座の実績です。
働きながらの学習に向いている通信講座では、スタディングが評判になっています。
特にスタディングは、スマホだけで学習の全てが完結するので、忙しい人を中心に人気です。
・税務分野で独立したい人
・税理士事務所などで働いている人
宅建士
学習期間 | 3ヶ月~(2ヶ月~) |
学習時間 | 300時間(200時間) |
試験日 | 毎年10月の第3日曜日 |
合格率 | 15.2~17.9%(2010~2018年) |
有資格者の平均年収 | 4,000,000円(-366,000円) |
宅建士(宅地建物取引士)とは、不動産取引の専門家です。
合格率は15.2~17.9%と高めで、毎年約20万人もの受験者数がいるので、合格者数も他の難関資格より多くなっています。
平均年収は400万円(概算)ですが、企業規模や他資格の有無によって大きく変動します。
3~6ヶ月程度、毎日2~3時間みっちり勉強すれば独学でも合格は可能です。
でも、受講者の大半が社会人で、忙しい人ほど通信講座を利用して効率的に学習しています。
働く受験生の間には、最短ルート合格が目指せるフォーサイトが人気です。
・不動産業界に転職したい人
・不動産関連の勤務先でステップアップしたい人
管理業務主任者
学習期間 | 3ヶ月~(2ヶ月~) |
学習時間 | 300時間(200時間) |
試験日 | 毎年12月上旬の日曜日 |
合格率 | 20.1~23.8%(2010~2018年) |
有資格者の平均年収 | 4,500,000円(+166,000円) |
管理業務主任者とは、マンション管理の委託会社に勤務して管理を請け負う専門家です。
合格率は20%以上で、資格試験の中では高めとなっています。
平均年収は450万円(概算)で、勤務先や業務内容によって多少の変動があります。
独学での合格に必要な勉強時間は300時間前後で、1日2~3時間の勉強を3ヶ月程度続けることになります。
通信講座では、スキマ時間にスマホ学習ができるスタディングが人気です。
・賃貸住宅管理会社に転職したい人
・賃貸住宅管理会社でステップアップしたい人
賃貸不動産経営管理士
学習期間 | 2ヶ月~(1ヶ月~) |
学習時間 | 100時間(100時間) |
試験日 | 毎年11月中旬 |
合格率 | 48.3~85.3%(2013~2018年) |
有資格者の平均年収 | 4,200,000円(-166,000円) |
賃貸不動産経営管理士とは、賃貸アパートやマンションの管理に関する専門家です。
合格率は48.3~85.3%で、資格試験ではトップレベルの高さになっています。
平均年収は420万円(概算)ですが、賃貸住宅の居住者増加に伴って重要性が高まることが見込まれており、年収も向上する可能性があります。
不動産業界で働く人なら、100時間程度の独学で合格可能です。
ただし、業界未経験の人の場合は、専門的な用語や知識に悩まされることになるので、通信講座を利用した方が学習を進めやすいでしょう。
2020年度試験で92.3%という業界No.1の合格率を叩き出したアガルートアカデミーの賃貸不動産経営管理士講座が注目されています。
賃貸不動産経営管理士は、難関資格というには合格率も勉強期間・時間のハードルが低めです。
でも、国家資格化が決定し、資格業界で最も注目度の高い資格となっています。
国家資格になった後は、試験の難易度が徐々に上がることが多いので、今がねらい目の資格です。
・賃貸不動産分野の会社に転職したい人
・国家資格化する資格を早めに取得しておきたい人
30代で難関国家資格を取得する意味
転職やスキルアップに役立つ
将来への不安が和らぐ
独立・開業できる
30代におすすめの難関資格(国家資格)のまとめ
- 司法試験・予備試験:アガルート
- 司法書士:スタディング
- 弁理士:LEC
- 行政書士:アガルート
- 社労士:アガルート
- 中小企業診断士:スタディング
- 土地家屋調査士:アガルート
- 税理士:スタディング
- 宅建士:フォーサイト
- 管理業務主任者:スタディング
- 賃貸不動産経営管理士:アガルート